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高速道路で突然「ボンッ!」ートラックのタイヤ破裂(バースト)の恐怖と現場のリアルな防止策

こんにちは!ブログ編集担当のKOBAYASHIです!

 

街中や高速道路を走っているときに、大きなトラックとすれ違うことは日常茶飯事となっている現代。

荷物を積んだ大きなトラックが走る姿は力強く頼もしいものですが、時折ニュースなどで

「トラックのタイヤが外れて歩道に飛んでいった」「高速道路でタイヤが破裂(バースト)して立ち往生した」

といった衝撃的な事故を見聞きすることがあります。

一般の乗用車に乗っている方からすると「あんなに頑丈そうな大きな車から、どうしてタイヤが外れてしまうのか?」「急に破裂するなんて本当にあるのか?」と、不思議に思うかもしれません。

実は、トラックのタイヤ事故には、乗用車とは異なる「トラック特有の仕組み」や「物理的な負担」が関係しています。

 

この記事では、トラックの脱輪やタイヤの破裂(バースト)が起きる理由、私たち物流の現場がどのようにして事故を防いでいるのかを紹介します。

目次

乗用車とは桁違い!トラックのタイヤにかかる凄まじい重さ

大型

まず知ってほしいのは、トラックのタイヤが置かれている過酷な環境です。

みなさんが普段乗っている乗用車の重さは、約1トンから2トンほど。

それぞれの車種の重量
  • 軽自動車 約700kg~1,000kgほど
  • コンパクトカー、セダン 約1,000kg~1,500kgほど
  • ミニバン、SUV、ハイブリットカー 約1500kg~2,100kgほど

 

一方、大きな大型トラックになると車体だけで10トン近くあり、そこにさらに10トン以上の荷物を積んで走ります。

つまり、合計で20トン以上の重さが、たった数本のタイヤの上に乗っていることになります。

乗用車の10倍以上の重さを支えながら、時速80km~90kmで高速道路を何百kmも走り続ける場面を想像してみてください。

タイヤにかかる摩擦や熱、そして押しつぶされるような圧力は、乗用車とは比べものにならないほど巨大なのです。

この「超重量と衝撃」が日々の運行で蓄積されることにより、タイヤ事故の大きな原因のひとつとなっています。

なぜタイヤが外れてしまうのか?

ニュースなどで特に恐怖感を与えるのが、走っているトラックから大きなタイヤがそのまま外れて転がっていく「脱輪事故」です。

トラックのタイヤは大人一人がすっぽり隠れるほどの大きさがあり、重さもホイールを合わせると100kg近くになります。

それが勢いよく飛んでくるとなると、その危険さは想像にかたくありません。

 

ではなぜ、あんなにしっかり取り付けられているはずのタイヤが外れてしまうのか?

主な原因は大きく分けて3つあります。

原因①:ボルトやナットの「ゆるみ」と「締めすぎ」

タイヤは金属のボルトとナットで車体につなぎ止められています。

「締め方が甘くて緩んでしまった」というのは想像しやすいかもしれませんが、実はその逆の「締めすぎ」も原因になります。

力を込めすぎてギチギチに締め付けてしまうと、金属のボルト自体に目に見えない亀裂が入ったり、伸びきってしまったりして、走っている最中に中でポキッと折れてしまうこともあります。

原因②:冬から春への「タイヤの交換時期」

統計を見ると、脱輪事故は圧倒的に冬場から春先(11月〜3月頃)に集中していることが知られています。

これは、雪道を走るためにスタッドレスタイヤへ交換する時期だからです。

タイヤを交換した直後は、走っているうちに金属同士が馴染んでナットがほんの少し緩みやすくなります。

交換してからしばらく走った後(50km~100kmほど)に、もう一度締め直す「増し締め(ましじめ)」という作業が必要になるのですが、これが確実に行われていないと脱輪事故に繋がってしまう可能性が高くなります。

原因③:左側タイヤへの負担の集中

実は、脱輪事故で外れるタイヤのほとんどが「左側(助手席側)」のタイヤだということをご存知でしょうか?

日本では車両が走る道路は左側通行となっており、そして道路は水はけを良くするために、中央が高く道路端(左側)が低くなるよう、わずかに斜めになっています。

また、店舗に入る際や交差点を曲がるときも、左折の方が急なカーブになります。

そのため、トラックの左側のタイヤには常に右側以上の傾きと重さがかかり続け、ボルトが緩みやすい構造になっているのです。

突然の爆発音!タイヤの「バースト(破裂)」はなぜ起きる?

もうひとつ、タイヤ事故について命に関わる大きな事故を引き起こすのが「バースト(破裂)」です。

走っている最中に突然「ボンッ!」という爆発音とともにタイヤが吹き飛び、車体のコントロールが利かなくなったり、さらに飛び散ったタイヤの破片が後続車にぶつかったりと、何重もの事故へと発展します。

この、バーストが起きる一番の理由は「空気圧の不足」です。

 

タイヤの空気圧が下がった状態で重い荷物を積んで高速で走ると、タイヤの側面がペコペコと波打つように変形します。

これを専門的にはスタンディングウェーブ現象と呼びます。

ゴムが激しく変形を繰り返すと、タイヤの内部に凄まじい熱が発生します。

その熱によってタイヤの内側からゴムや金属線が劣化し、耐えきれなくなって一気に爆発してしまうのです。

また、道路に落ちている金属片を踏んで小さな傷がついたまま走り続けたり、積みすぎによってタイヤの限界を超えてしまうことも破裂の引き金になります。

プロの現場ではどう防いでいる?街の安全を守る「当たり前」の日常

ここまで読んでくれた方の中には「トラックの近くを走るのが怖くなった…」と感じてしまうかもしれません。

ですが、安心してください。

私たち運送会社は、これらの事故を「仕方のないこと」とは絶対に捉えていません。

物流のプロフェッショナルとして、大切な荷物を運ぶだけでなく「道路を利用するすべての人々の安全を守る」ことが一番の使命だからです。

そのために、現場では日々の徹底したルールづくりと点検を行っています。

毎朝の定番!「かんかん」と叩く点検作業

トラックが出発する前、ドライバーが長いハンマーのようなものを持って、タイヤを「カンカン」と叩いている姿を見たことがありませんか?

これは「打音点検(だおんてんけん)」と呼ばれる大切な作業です。

タイヤやボルトを叩いたときの「音」や「手への響き」で、ボルトが緩んでいないか、タイヤの空気が抜けていないかを一瞬で見抜きます。

長年の経験と熟練の感覚が、事故を未然に防いでいます。

適正な力で締める「トルクレンチ」の徹底

感覚だけに頼らず、専用の計測器具(トルクレンチ)を使って、決められた正確な強さでナットを締めます。

これは、締め不足も締めすぎも防ぐための必須アイテムです。

タイヤ交換後の「二度目の確認」

タイヤを新しいものに交換したあとは、一定距離を走った段階で必ずもう一度ナットを締め直す(増し締め)ルールを徹底しています。

交換して終わりではなく「馴染んだ頃に再度確かめる」ことが安全への近道です。

これからの物流と取り組み

トラックの安全運行は、ドライバー一人ひとりの注意はもちろんですが、会社全体で「安全を一番に考える文化」を作ることが何より大切ではないでしょうか。

近年では、タイヤの空気圧や温度を運転席のモニターでリアルタイムに監視することができる最新のセンサー技術なども登場しており、最新技術とプロの目の両方を使って事故ゼロを目指す取り組みが進んでいます。

みなさんが毎日当たり前のようにスーパーで新鮮な食材を買い、ネットショッピングで頼んだ商品が翌日に届くのは、全国を走るトラックの存在があってこそです。

だからこそ、その足元であるタイヤの安全管理は、暮らしそのものを支える大切な土台なのだと考えています。

まとめ

この記事では、トラックの脱輪やタイヤの破裂(バースト)が起きる理由、私たち物流の現場がどのようにして事故を防いでいるのかを紹介しました。

乗用車の何倍もある車体重量、さらにそこに重い荷物を乗せて走るトラックのタイヤには常に想像以上の負荷がかかっており、空気圧の不足による破裂や、ボルトの締め具合・タイヤ交換後の緩みから生じる脱輪など、日常のわずかな見落としが重大な事故につながるリスクを潜ませています。

しかし、こうした危険を未然に防ぐために、プロの運送現場では毎日の出発前点検や適切な道具を使った締め付け確認、交換後の再確認といった細かな安全対策を愚直なまでに徹底しています。

物流の現場は単に荷物を運ぶだけでなく、安全な点検作業を積み重ねることで、道を行き交う人々や地域社会の安心を守る役割も担っています。

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この記事を書いた人

ブログの編集、裏方業務を主に担当。元運転手であり、元現場作業員でもあり。IT関係から事務、現場、運転まで何でもこなす「何でも屋」。運送業界や物流業界のこと、そして宝海運のことをわかりやすく紹介するブログを書いてます!カレーが大好き。

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