トラックと聞くと
「黒い煙を出して走る」
「環境に悪そう」
こんなイメージを持つ人は多いかもしれません。
でも実は、今走っている多くのトラックは排ガスを綺麗にするために「ある液体」を使っています。
それが「アドブルー(AdBlue)」なんです。
この記事では、ガソリンスタンドなんかでたまーに見かける謎の液体「アドブルー」について、わかりやすく紹介します。
アドブルー(AdBlue)って何?

アドブルーとは、簡単に言うと
「ディーゼルトラックの排ガスを綺麗にするめの専用の液体」です。
エンジンの中で使われるものではなく、マフラーの途中(排ガスの通り道)で使われるのが特徴です。
アドブルーの中身はとてもシンプル。
純水:約67%(純水とは水から可能な限り不純物(塩素、有機物、ガスなど)を取り除いた純度の高い水)
尿素:約33%(私たちの体内にもある有機化合物で、石炭や天然ガスから生成されたアンモニアに二酸化炭素を加えて作られたもの)
見た目は無色透明で、ニオイもほとんどありませんが、鉄やアルミ、銅といった一部金属製品を腐食させる性質を持つため、専用の容器以外に付着した場合はすぐに水で洗い落とすかふき取る必要があります。
なぜアドブルーが必要なの?

ディーゼルトラックはトルク(力)が強く燃費も良いといった反面「窒素酸化物(NOx)」という、人体に害のある排ガスが出やすいという欠点を持っています。
そこで登場するのが「アドブルー」です。有害な排ガスがマフラーを通る途中でアドブルーを噴射することにより、有害なガスを無害な「水と窒素」に分解してくれます。
また、アドブルーが使われている理由として「国が定めた排ガス規制をクリアするため」でもあります。
実は、今のトラックは「走る」だけでは許されず「環境に配慮していることが前提」なのです。
そのため、アドブルーが無ければ多くの新型のディーゼルトラックは基準を満たすことができず、走行することができないようになっています。
アドブルーは「燃料」ではありません

ガソリンスタンドといった燃料を補給する場所に併設されているため、よく誤解されるのですがアドブルーは燃料ではありません。
軽油:トラックを走らせるもの
アドブルー:排ガスを綺麗にするもの
そのため、この2つは役割がまったく違います。
アドブルーが切れても軽油が残っていれば走れそうに思えそうですが、実際はアドブルーが切れると走れなくなってしまうのです。
どのトラックに入っているの?

主に年式が新しいとされるディーゼルトラック(中型・大型)が対象となっています。
特に高速道路をよく走っているトラックはほぼ必須です。
でも、全てのトラックに入っているという訳でもなく、年式や車種によっては使わないものもあったりします。
アドブルーが切れるとどうなるの?

実はこれ、トラックの運転手にとっては燃料が切れることと同じくらい気を付けていることなんです。
アドブルーが切れてしまうと
「エンジンの出力が制限されてしまう」(アクセルを踏み込んでも加速しない)
「エンジンの再始動ができなくなる」
といった制限がかかってしまい、高速道路を走行中なら大事故につながりかねない事態になる可能性があります。
これは「環境基準を守らない状態では走らせない」ための仕組みです。
そのため、ドライバーだけでなく、運送会社としてもアドブルーの管理に気を配る理由でもあります。
まとめ
この記事では、謎の液体「アドブルー」についてわかりやすく紹介してきました。
アドブルーは燃料に比べても目立たない存在ですが、トラックという乗り物が社会に受け入れられるために欠かせないものです。
私たちの生活を支える物流の裏側では、こうした見えない工夫が積み重なってできています。
当社では、アドブルーを風通しが良く、人目につかない場所でしっかりと管理し、切らせる事無く定期的に補充を行っています。
また、運転手には燃料の補給と同じタイミングで補充するよう指導しているため、燃料より先にアドブルーが切れるようなことが無いよう努めています。
みなさんも、トラックを見かけたときは
「環境のためにアドブルーを使って走っているんだな」
なんて、思い出してもらえると嬉しいです。
それは、またっ!


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